入居前からあった傷に請求!?入居したら直ぐにやっておくこと
故障・キズ・汚れがないか確認しよう
原状回復工事が終わっているお部屋でも清掃があまい場合もありますし、以前の入居者の方がつけた傷がそのままのこっている場合がありますので、入居したら直ぐにお部屋をチェックしましょう。入居してすぐの場合は手直ししてくれる場合が多いので早めに報告をしましょう。
報告がおくれたら、自分が疑われる?
よくあるのが、生活に支障がないのでそのままにしておいたというケースです。実はこれはあまりよくありません。賃貸住居の基本は、「入居者はお部屋の不具合を見つけたらいち早く管理会社に報告する」という善管注意義務を負っているからです。その為、遅れての報告は、疑ってかかられることが多いのです。
入居後のルームチェック手順と場所

ルームチェックの手順はつぎのとおりです。
- 点検
- 撮影
- 報告
主に注意して見るのは次の3か所です。
- 床の傷
- 水回り漏水・詰まり
- 建具・窓の建付け
床の傷の状況を確認

各部屋の床を点検していきます。座った状態で、床と目の位置を近くにして見ていきます。床の傷は、電球の光よりも太陽の光で見るのがわかりやすいです。クロスの汚れも太陽光で見ると汚れがわかりやすくなります。
- 大きなへこみがないかを見ます。
- 床の変色・腐食がないかを見ます。
見つけたら写真を撮とります。
- 座って撮影(接写)
- 立って撮影(目線)
- 離れて撮影(全体)
漏水・排水詰まりの確認

まずは漏水点検です。キッチン・浴室・洗面台・トイレを点検していきます。
- 水を出した状態で蛇口の付け根からの水漏れがないか見ます。
- 水を止めてもぽたぽたと蛇口からの水漏れがないか見ます。
トイレは特に注意してください。便器の近くでチロチロと小さな音が聞こえたら給水タンクから、便器に水がもれています。一見問題ないように思えますが、後に莫大な水道代金の請求がきます。すぐにボールタップとフロート弁を交換してもらいましょう。
次に詰り点検です。
- 水を出した状態で水がたまらないか確認しましょう。
- お風呂は、半分くらいまで水をためて排水し、排水時間・洗い場の排水から水が上がってこないかを確認しましょう。
見つけたら動画を撮ります。
- 目線からはじめ、漏れている個所に寄って撮影
- 撮影時間は30秒以上
建具・窓の建付け

室内のドア・窓を点検していきます。
- 室内ドアは開け閉めをして枠にあたらないか・閉めた状態で押しても開かないかを見ます。
- 窓は、開け閉めが固くないか・枠との間に隙間がないかを見ます。
網戸の不良は多いので一緒にみておきましょう。 ポイントは破れがないか、開け閉めが固くないか、枠との間に隙間がないかです。
見つけたら動画・写真を撮ります。
- 枠にあたる場合は、動画で全体から~あたる個所へ寄って撮影
- 固い場合は、動画で全体から~動かしているところを撮影
- 隙間の場合は、写真で床の傷と同じ流れで接写・目線・全体を撮影
- 撮影時間は30秒以上
管理会社へ報告しよう
不具合があった場合は、その旨を報告するために管理会社へ電話します。点検で見た状況を伝えて下さい。その後、写真・動画をメールで送ってください。不具合箇所の修理が必要な場合はその旨をしっかり伝えましょう。不要な場合は、退去時に請求しないでくださいとしっかり伝えて応対者の名前を聞いておきましょう。
最後に

14年間管理会社に勤めた経験をもとに今回の内容を書かせえ頂きました。
忙しい世の中なので、自分の生活に支障がなかったら今回の作業をしたくないと思われる気持ちもわかります。実際そのような方も多くいらっしゃいました。そのような方と良くもめるのが、退去時です。
何年も住んでいたのに、入居当時からなっていましたと言われても正直本当かどうかわかりませんし、事実を確認できる方法もありませんので、請求書が遅れます。この様な費用請求のトラブルに合わないためにも初めが肝心です。
入居後の直ぐのルームチェックを行って快適な生活をお送りください。